航空大学校「JA4167」の重大インシデント、ちゅうちょせず着陸復行を

航空大学校「JA4167」の重大インシデント、ちゅうちょせず着陸復行を

運輸安全委員会は2012年6月29日、2010年11月5日に発生した航空大学校のビーチクラフト式A36型、機体番号(レジ)「JA4167」の重大インシデントについて報告書をまとめました。

これは単独飛行訓練のため、宮崎空港を13時09分に離陸し、13時49分ごろに宮崎空港に着陸した際に滑走路上でかく座して停止。機体は胴体と着陸装置を損傷、プロペラはブレードが湾曲した状態の中破したものの死傷はなく、火災も発生しませんでした。

この事故では、着陸でバウンドした際、着陸復行を行うことなくポーポイズの状態になり、ノーズギアから滑走路に強く接地。このため、機体が損傷して滑走路上でかく座したと推定。着陸復行を行わなかったことは、操縦していた練習生がバウンドした際に、ちゅうちょせず着陸復行を行う知識、技能を身に付けていなかったとしています。

ただし、航空大学校では同種の事案発生から5ヶ月弱でこの事故が発生したため、「安全レポート報告対象事象」のリスク評価、再発防止対策の内容が十分でないとの所見をつけています。また、航空大学校でもこれに伴い、講義の実施、訓練実施要領の改訂、着陸復行の訓練を実施しています。

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