エアバスとシンガポール政府は2020年2月12日(水)、シンガポール空軍(RSAF)向けA330SMART空中給油輸送機(MRTT)の開発で協力することに合意しました。「SMART MRTT」は、自動空中給油(Automatic Air-to-Air refuelling:A3R)機能やメンテナンス・ソリューションなどの開発と搭載を目指すプログラムです。
この契約を基盤に、シンガポール政府はA3Rの重要なパートナーとして、エアバスはRSAFのA330MRTT開発を進め、2021年に承認獲得を目指します。飛行テストにはRSAFのA330MRTTが使用され、すでに開始されています。これによりエアバスは、空中給油機市場で技術的優位性を強化し、A330MRTTを世界にアピールします。
A3Rは、空中給油を受ける被給油機側に改造を行うことなく、さらに空中給油オペレーターの作業負荷を軽減し、安全性の向上と空中給油(AAR)の作業速度を最適化することが目的です。
エアバスは2018年7月、A3Rの開発と実証に成功しました。オーストラリア空軍(RAAF)との共同で開発機のA310とRAAFのKC-30AMRTTと7回の自動空中給油を行いました。