IATA、安全な国境開放に向けたアクションプラン 各国政府に提言

IATA、安全な国境開放に向けたアクションプラン 各国政府に提言

ニュース画像 1枚目:IATAが提案する3つのアクションプラン
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IATAが提案する3つのアクションプラン

国際航空運送協会(IATA)は2020年9月1日(火)、安全に国境を開放する3つのアクションプランを各国政府へ提言しました。国境開放でグローバルな接続性を再び確立し、航空会社が経営を維持するための救済措置の継続も各国政府に呼びかけています。

新型コロナウイルスの影響により現在、多くの国々は国境を閉ざしたままとなっています。世界保健機関(WHO)の支援を受け、航空再開を目的に国際民間航空機関(ICAO)が策定した「テイクオフ」ガイドラインが提供されているものの、活用されていません。また、国境を開放しても厳しい検疫措置が維持される状況は、旅行や雇用の回復にはつながりません。

こうした環境を考慮し、IATAは国境開放に向けた3つのアクションプランを提案しています。第1は「テイクオフ」ガイドラインの実施、第2に安全な国境再開に向け政府間合意を共通の枠組みに発展することです。さらに、第3は公衆衛生当局が許容できるレベルまでウイルスの輸入リスクを低減できるコロナ検査手段の開発の提案です。検査は、旅行プロセスに組み込める十分な精度・速度・規模感も必要としています。

政府の航空業界向け救済措置では、財政面だけでなく規制面の救済も必要と説いています。規制面は、発着枠の使用率が80%割れの場合、翌年の発着枠の優先配分権を得られなくなる「80-20スロットルール」の放棄が緊急を要する課題と指摘しています。

世界経済の10%は旅行・観光業に支えられ、この業界を再スタートさせるため、政府がリスクを管理し、ウイルスに負けない精神とリーダーシップを取る必要があると、アレクサンドル・ドゥ・ジュニアック事務総長兼CEOはコメントしています。

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