エアバス・ヘリコプターズは2020年9月30日(水)、メインローター5枚を備えたH145の新バージョン初号機を納入しました。初納入は、ノルウェー航空救急財団(Norwegian Air Ambulance Foundation)でした。日本では川崎重工がエアバス・ヘリコプターズと国際共同開発および分担製造を手がけており、2021年春にBK117ヘリコプターシリーズの最新型「H145//BK117 D-3」として国産初号機を納入予定です。
メインローターが5枚になり、快適性を向上させつつ、有効搭載重量を増やしています。燃料・乗員・乗客など規定された全てを搭載した場合の最大全備重量がおよそ100キログラム(kg)増え、機体重量を50kg軽くしたことで、全体で有効搭載重量150kgの増加を実現しました。また、整備が容易な構造を採用し、整備期間が短縮できます。
ノルウェー航空救急財団は、有効搭載重量の増加とスムーズなフライトの実現により、救急医療搬送の目的に最適な機種と評価しています。
5枚ローターのH145はヨーロッパ航空安全庁(EASA)から6月に型式証明を取得し、アメリカ連邦航空局(FAA)の認証は審査段階で、近日中に取得する見込み、国土交通省航空局の型式証明は秋に取得予定です。このほか、5枚ローターのH145軍用バージョンは2021年に認証を取得する予定です。