成田国際空港、民営化後初の赤字 厳しい中も関連事業者を支援

成田国際空港、民営化後初の赤字 厳しい中も関連事業者を支援

ニュース画像 1枚目:成田空港 イメージ
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成田空港 イメージ

成田国際空港(NAA)は2020年11月26日(木)、2021年3月期(2020年度)中間連結決算、通期の業績予想を発表しました。中間期の営業収益は、前年同期比73.8%減の332億円、営業損失は306億円、経常損失は301億円、中間純損失は424億円でした。前年度の営業利益は293億円、経常利益は284億円、中間純利益は183億円で、2019年度の黒字決算から民営化以降初めて営業損失、経常損失、中間純損失を計上しました。

通期予想は、営業収益が前期比71.2%減の683億円、営業損失は651億円、経常損失は654億円、当期純損失は783億円の見通しです。2019年度の営業利益は407億円、経常利益は391億円、純利益は244億円でした。

中間期は、新型コロナウイルスの感染拡大による各国の出入国制限、日本国内での緊急事態宣言の発出、都道府県を跨ぐ移動自粛などの影響から、航空機発着回数、航空旅客数が大幅に減少しました。発着回数は、2020年度は4.8万回となり、前年の13.5万回から64.5%減、航空旅客数は136万人で、前年の94%減でした。

ニュース画像 1枚目:過去3年度分の航空機発着回数
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過去3年度分の航空機発着回数
ニュース画像 2枚目:過去3年度分の航空旅客数
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過去3年度分の航空旅客数

このため、営業収益は航空会社から得る空港使用料収入をはじめ、旅客から得る旅客施設使用料収入、物販・飲食収入、空港内の店舗の家賃を含む構内営業料収入とも減収でした。この状況下でも、航空会社などが航空機の運航、店舗運営を継続するため、空港関連事業者には各種料金の減免措置で支援しました。

通期では、一部で渡航制限の緩和、成田空港の検疫体制の拡充により、徐々に回復する見通しですが、新型コロナウイルスの感染拡大前の水準への回復には時間がかかると想定されています。このため、NAAは空港関連事業者へ料金減免など支援を継続しつつ、運営費用などコスト削減に取り組みます。

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