アメリカ空軍に新たな名機Xプレーン誕生、NF-16DからX-62Aへ

アメリカ空軍に新たな名機Xプレーン誕生、NF-16DからX-62Aへ

ニュース画像 1枚目:NF-16D VISTA、今後はX-62Aとなる
NF-16D VISTA、今後はX-62Aとなる

アメリカ空軍は2021年6月14日(月)付で、NF-16D VISTA(Variable In-flight Simulator Aircraft)をX-62Aに機種名を変更しました。アメリカ空軍テストパイロットスクール(TPS)で運用されているNF-16D VISTAは、F-16Dファイティング・ファルコン「ブロック30」として製造され、1992年4月に初飛行。NF-16Dへの改造後に今回、X-62Aとなりました。

VISTAはこれまでに数多くのアップグレード、改造が加えられ、「F-16D」の頭に「N」を加えた「NF-16D」の名称が与えられていました。接頭辞「N」の機種は、特別なテストプログラムに使用されている航空機を示しています。製造当初の構成が大幅に変更され、元に戻すことや標準的な運用構成に変更することが現実的ではない、または経済的に見合わないなども意味しています。

今回、「X」で始まる機種名、いわゆる「Xプレーン」への変更は、最先端の構成・設計を試験する航空機であることを示しています。Xプレーンは世界で初めて音速を突破したベルX-1、有人機最速記録を持つ極超音速ロケット機のノースアメリカンX-15など名機たちの接頭辞で、歴史に残り、名誉ある記録を達成した航空機たちばかりです。ファイティング・ファルコンも、こうしたXプレーンの仲間入りを果たしました。

ニュース画像 1枚目:NF-16D VISTA、尾翼に「VISTA」と記されている
NF-16D VISTA、尾翼に「VISTA」と記されている

今回のXプレーンへの変更は、VISTAプログラムから新たにスカイボーグ・プログラムで運用をめざし、アップグレード変更されることに伴うものです。アメリカ空軍研究所(AFRL)によるスカイボーグ・プログラムで、自律性の試験を支援するため、NF-16D から名称を変更したX-62Aに新たなシミュレーション自律制御システム(SACS)が追加されます。

「スカイボーグ」は、アメリカ空軍が低コストで製造、多くの無人機を編隊化した運用・維持、自律性に特化した能力を指しています。対空戦で敵勢力の行動阻止を狙い、低コストでの運用を実現するプログラムです。

なお、スカイボーグはパイロットに代わるプログラムではないとアメリカ空軍は説明しています。人間のパイロットなどに情報を提供し、意思決定をサポートし、戦闘任務時の状況認識や生存能力の向上をもたらします。

アメリカ空軍研究所(AFRL)は、第4・第5世代戦闘機と併用可能な電子性能を備えた安価な無人機プログラム「ローコスト・アトゥライタブル・ストライク・デモンストレーター(Low Cost Attritable Aircraft Technology:LCAAT)」の開発も進めています。こちらはF-35ライトニングII、F-22ラプターなど、第5世代戦闘機と共に飛行し、護衛、敵偵察、火器使用などが想定されています。こうしたプログラムと「スカイボーグ」は関連あるプログラムと見られますが、早期の調達とコスト抑制を実現することは同じですが、詳細は明らかにされていません。
ニュース画像 2枚目:航空アーティストのマイク・マシャット氏がデザインしたVISTA塗装
航空アーティストのマイク・マシャット氏がデザインしたVISTA塗装
メニューを開く