マッハ5の航空機開発、アメリカ空軍が66億円を支援

マッハ5の航空機開発、アメリカ空軍が66億円を支援

ニュース画像 1枚目:マッハ5を実現する「クォーターホース」 イメージ
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マッハ5を実現する「クォーターホース」 イメージ

マッハ5の航空機開発を手がけるハーミアス(HERMEUS)は2021年8月5日(木)、初号機「クォーターホース」の飛行試験に向け、アメリカ空軍から6,000万ドル、日本円で約66億円超の支援とパートナーシップ契約を締結したと発表しました。「クォーターホース」は、GE製のJ85ターボジェットエンジンを活用した独自開発のTBCC(Turbine Based Combined Cycle)エンジンの検証を主目的としています。

アメリカ空軍は、2020年8月に大統領専用機として極超音速旅行を実現する取り組み支援を発表しており、今回はイノベーション部門と空軍研究所(AFRL)が加わり、支援契約が締結されました。革新的な技術と迅速で費用対価格が高く、かつ高速機能への投資として位置付けられています。ハーミアスが取り組む試験は、高速輸送技術のリスク低減につながり、アメリカ空軍は試験飛行で実証された成果を取り入れることを目指しています。

ニュース画像 1枚目:TBCCエンジンの概念図
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TBCCエンジンの概念図

ハーミアスは2021年3月、商用飛行にTBCCエンジンを採用できるか技術的な成熟度を評価し、その専門的な知識について意見交換することでアメリカ航空宇宙局(NASA)と合意しています。高マッハ推力性能の分析、熱管理、客室システムを含む航空機の運用概念の開発が協力分野です。現在の開発は、軍民両用に活用できるデュアルユース技術として進められています。

ニューヨーク発パリ行きは、時速1,000キロメートルで運航する現在の旅客機が7時間30分程度で結んでいますが、マッハ5実現で90分ほどになり、移動時間は5分の1に短縮されます。

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