新型コロナウイルスの世界的な流行を前に、日本への就航を発表したヴァージン・オーストラリア。羽田/ブリスベン線をエアバスA330-200型で2020年3月末から運航する計画でしたが、就航を延期した後、その計画を撤回しました。
世界各地で猛威を振るうコロナ対応として、ヴァージン・オーストラリアは2020年3月以降、オーストラリア連邦政府の渡航・移動規制に伴い、2020年3月末に国際線を一時停止し、同時に国内線の減便・運休を実施。財務状況の改善などを目的に任意管理手続きを2020年11月には終了し、ボーイング737型に保有機材を統一して絞り込み、現在はオーストラリア国内線に集中しています。
オーストラリアでも出口へ向けた対応はワクチン接種が鍵とされています。それを受け、ヴァージン・オーストラリアは2021年8月30日(月)、旅客対応など最前線で勤務するスタッフは2021年11月15日まで、すべての社員は2022年3月31日までにワクチン接種を受けることを組合などに提案。ワクチン接種でスタッフや旅客の安全な環境を保ち、正常化に向けて動き出しました。
経営再建の方針としてコロナ禍の脱却後、再び日本への就航も視野に入れる方針も示されており、今後の羽田就航が期待されます。
■ヴァージン・オーストラリア プロフィール
ヴァージン・オーストラリアは2011年5月にリブランドによって誕生。保有機はボーイング737-700、-800型をオーストラリア国内線、エアバスA330-200型、ボーイング777型を国際線として使用していました。2021年8月時点、ボーイング737-700、-800型のみで運航。
ヴァージン・オーストラリアの以前は、ヴァージン・ブルーとして運航。就航は2000年8月31日で、当初はボーイング737-400型の2機を使い、格安航空会社(LCC)としてブリスベン/シドニー間を運航しました。