ATR、設立40周年で記念塗装やイベント実施 次の40年は環境を意識

ATR、設立40周年で記念塗装やイベント実施 次の40年は環境を意識

ニュース画像 1枚目:40周年の記念塗装が施されたATR-72-600試験飛行機
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40周年の記念塗装が施されたATR-72-600試験飛行機

ターボプロップ機メーカーのATRは2021年11月4日(木)、設立から40周年を迎え、この記念と同時に新たな40年に向けた目標を発表しました。ATRの発足は、フランスのアエロスパシアル(現・エアバス)とイタリアのアエリタリア(現・レオナルド)の航空機メーカー2社が1981年11月4日、40〜50席規模のターボプロップ機開発に合意し、翌年コンソーシアムが設立されました。日本でも現在は3社がATRを導入、運航しています。ATRは40周年を祝い、保有する試験飛行機のATR-72-600型「F-WWEV」に「40」のマークを記し、フライオーバーや従業員向けイベントを開始しました。また、次の40年に向けて環境を意識した目標を掲げています。

ATRは40年をかけ、1,800機を販売してきました。現在はATR-42-600型、ATR-72-600型の搭載座席数による2機種に加え、短距離離着陸が可能なATR-42-600S型を開発、ATR-72-600貨物機の派生系を加えた4機種を販売しています。

開発時からリージョナルジェットをライバル機とし、現在は40%少ない燃料での飛行、40%少ない二酸化炭素排出、離着陸が困難な滑走路でも定期便を運航できることを売りに、持続可能なアクセス手段の提供と地域コミュニティの接続性を提供する航空機となっています。

ニュース画像 1枚目:2025年までにATRは100%SAFで飛行させる計画
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2025年までにATRは100%SAFで飛行させる計画

新たな40年に向けた一歩として、2025年までに(1)100%持続可能な航空燃料(SAF)での飛行実現、(2)ATR-42-600S短距離離着陸バージョンの提供で、新たに500空港への就航を実現、(3)ATR-72-600Fでリージョナル貨物専用機の提供拡大を目指します。特に、環境対策の重要性が高まる中、SAFへの対応を重視しながら、地域コミュニティへのアクセス利便性を高めていきます。

日本では、2015年8月に天草エアラインがATR-42-600を受領し、日本の航空会社として初めてATR機を導入しました。その後、日本エアコミューターが2017年1月に、北海道エアシステムが2019年12月にそれぞれ初号機を受領し、国内では計14機が運航されています。

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