エンブラエルE195-E2、イカルイトとイエローナイフで寒冷地テスト

エンブラエルE195-E2、イカルイトとイエローナイフで寒冷地テスト

ニュース画像 1枚目:カナダで寒冷地試験を実施するE195-E2
© Embraer
カナダで寒冷地試験を実施するE195-E2

エンブラエルは2022年2月初旬から中旬にかけて、カナダのイカルイトとイエローナイフにE195-E2型をフェリーし、自然の寒冷環境下で機体の動作試験を実施しました。E195-E2は、2019年4月に型式証明を取得済みで、その試験項目の1つで低温試験が実施されています。その試験は、格納庫内で超低温を再現して実施されたことから今回、実地での試験が行われました。2022年後半にカナダのポーター・エアラインズへ1機目を納入する前に、実地試験を通じて、寒冷地で運航する一連の挙動が確認されました。

イエローナイフとイカルイトでは、マイナス35度の環境下で10時間ほど駐機した後、航空機の運用や機体の200を超える計器・システム類への影響を実測しました。極限の環境で駐機後に飛行させて、機体の動きを確認。着陸後にも、地上で整備士たちによる機器類の入念な確認も行われました。

ポーター・エアラインズは、エンブラエルとE195-E2を30機、購入契約を締結しており、北米を拠点とする航空会社として初めて「E2」ファミリーを導入します。同社は現在、ボンバルディア製のDHC-8-400(Q400)を保有し、トロントのビリー・ビショップ・トロント・シティー空港を本拠地としています。ただし、この飛行場でジェット機は運航できません。このため、エンブラエルの機材導入で拠点空港をトロント・ピアソン国際空港に移転する計画もあります。

なお、寒冷地試験にはプロフィットハンター「テックライオン(TechLion)」塗装が施されている「PR-ZIQ」が使用されました。

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