ボーイングは2023年8月23日、「2023 サプライヤー・オブ・ザ・イヤー」表彰式を行いました。ボーイング機の生産を支える協力会社(サプライヤー)を表彰する制度で、世界11,000以上の企業から12社が選出されました。
日系企業からは、アメリカ・ワシントン州タコマにある東レの連結子会社「東レ・コンポジット・マテリアルズ・アメリカ(CMA)」が選ばれました。東レは、航空機向け炭素繊維複合材料(CFRP)の供給を1975年から開始。ボーイング737型機や767、777向けに長年に渡りボーイング機の製造を支えました。2006年からは787へ、CFRPを1機あたり構造重量の50%である35tを供給(東レ推定)。また、開発と製造が進む、777X向けにも同様の供給契約を結んでいます。
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東レの得意とするCFRPは、鉄に比べて重さが4分の1であるにも関わらず、強度は10倍で現代の軽量化された航空機には、無くてはならない存在です。東レはこのほか、ボーイングへプリプレグ(炭素繊維に樹脂を含漬させたシート状の材料)を独占供給しており、世界でもトップシェアを誇ります。
◾️「サプライヤー・オブ・ザ・イヤー2023」 選出サプライヤー
*括弧内は所在地
・Killdeer Mountain Manufacturing (アメリカ)
・Dynamatic Technologies Limited (インド)
・C.E. Machine Company (アメリカ)
・Microsoft of Redmond (アメリカ)
・Toray Composite Materials America (アメリカ)
・Janicki of Sedro-Woolley (アメリカ)
・CSIRO of Clayton (オーストラリア)
・KF Aerospace of Kelowna (カナダ)
・Indigenous Defence & Infrastructure Consortium Pty Ltd (オーストラリア)
・ValStream (アメリカ)
・Harper Engineering Co (アメリカ)
・EPIC Fuels of Irving (アメリカ)