「モバイルバッテリー、収納棚NGに!」新ルール初日に飛行機に乗ってみた

「モバイルバッテリー、収納棚NGに!」新ルール初日に飛行機に乗ってみた

ニュース画像 1枚目:奄美空港 航空会社 カウンター
© 林 岳児
奄美空港 航空会社 カウンター

国土交通省は2025年7月8日より、機内へのモバイルバッテリー持ち込みに関する新たな協力要請をスタートしました。モバイルバッテリーを座席上の収納棚(オーバーヘッドビン)には入れずに手元で保管することや、機内で充電を行う際には、常に状態を確認できる場所で使用することを求めています。これは、国内外で機内のモバイルバッテリーによる発火事故が発生していることを受けたものです。筆者はカメラのバッテリーなど「リチウムイオン電池」を持って飛行機に乗る必要があり、この要請はとても気になります。今回は、協力要請初日の空港・機内の様子を紹介します。

7月8日、奄美地方での撮影を終えて東京に帰るために、日本航空の奄美大島〜鹿児島線、鹿児島〜羽田線を利用しました。今回持ち込むバッテリーは、空調服で使用するバッテリー×1個と、カメラのバッテリー×5個、エアーバンドレシーバーのバッテリー×1個のあわせて7個です。座席上収納棚に入れるバッグとは別に、手持ちのビニール袋に入れて空港に向かいました。

ニュース画像 1枚目:今回持ち込むリチウムイオンバッテリー
© 林 岳児
今回持ち込むリチウムイオンバッテリー

航空会社カウンターにて確認したところ、このような形での持ち込みで問題はないとのこと。国土交通省の要請では、バッテリーの短絡を防ぐために端子に絶縁テープを貼ることを「義務事項」として求めており、カウンターで頂いたガムテープで保護を実施しました。なお、奄美空港内での注意喚起の表示や放送は、筆者が利用した際には見当たりませんでした。

ニュース画像 2枚目:今回機内に持ち込んだリチウムイオン電池。端子部分に絶縁のための保護を実施。
© 林 岳児
今回機内に持ち込んだリチウムイオン電池。端子部分に絶縁のための保護を実施。

搭乗後の機内では、座席前ポケットにて保管を実施。今回搭乗したE170型機、B767-300ER型機では、余裕をもって収納することができました。また、出発前に客室乗務員から、バッテリー持ち込みに関する注意喚起の放送が行われていました。

ニュース画像 3枚目:JAL B767の座席前ポケットで、モバイルバッテリーを保管する様子
© 林 岳児
JAL B767の座席前ポケットで、モバイルバッテリーを保管する様子

なお、預け入れ荷物にリチウムイオン電池を入れることは、引き続き禁止されています。また、バッテリー容量に関する制限も引き続き実施されており、160Whを超えるバッテリーは持ち込めないほか、100Wh〜160Whのバッテリーの持ち込みについては2個までとなります。これらの容量については、バッテリー本体に表示されています。

ニュース画像 4枚目:2025年7月8日より、機内へのモバイルバッテリー持ち込みに関する新たな協力要請をスタート
© 国土交通省
2025年7月8日より、機内へのモバイルバッテリー持ち込みに関する新たな協力要請をスタート

今回の協力要請については、利用者側の手間が増える部分はあります。しかし、機内でバッテリーが発火して消化が遅れた際の影響は甚大で、特に飛行中には大惨事に繋がります。飛行機の安全運航のために、利用者側としてもしっかりと要請に従う必要があります。なお、今回はあくまで「協力要請」という形であるため、その実効性や効果については十分検証する必要があるとも感じました。みなさんも、搭乗の際にはバッテリーの取り扱いに、十分留意しましょう。

この記事に関連するニュース
メニューを開く