宇宙航空研究開発機構(JAXA)航空事業本部は2013年8月21日、スウェーデンエスレンジ実験場で実施している低ソニックブーム設計概念実証プロジェクト第2フェーズ試験について、2回目試験を延期すると発表しました。
JAXAでは分離37秒の引き起こし開始後、40秒後ごろの機体姿勢のロール運動、62秒後の制御不能状態で異常飛行があったと発表、その原因を調査・対策チームが調査を進めています。飛行中の機体構造の破損、搭載機器の故障の可能性は低いとしていますが、他の要因を引き続き分析しています。
また、目的としていたソニックブームは計測できていますが、実証したい設計条件での飛行状態のものではなく、落下中から引き起こし初期段階のマッハ1.25から1.3の飛行中、機体が発生した衝撃波が伝播したソニックブームと推定。それでも低ソニックブーム設計で3次元形状の機体から発生したソニックブームの計測データは世界的に初めての貴重なものとしており、今後詳細な分析を行っていくとしています。