国土交通省は羽田空港の国際線発着枠の配分について、その配分の方針を発表しています。原文は以下のとおり。
=================================
■配分の考え方
羽田空港の国際線発着枠の配分に当たっては、我が国の航空企業が、今後とも、適切な競争基盤に立って事業を進めていくことが利用者利便の増進、我が国航空業界の健全な発展のために必要であるとの考え方を基本とする。
すなわち、航空局は、「日本航空の企業再生への対応について(平成24年8月10日)」に基づき、「JALグループ中期経営計画(2012〜2016年度)」期間中、日本航空に対する公的支援によって航空会社間の競争環境が不適切に歪められていないか等を確認するため、その路線計画について報告を求め、その状況を監視することとし、新規路線の開設に関しては、適切な競争環境の確保の観点から、同計画に明示的に位置づけられたものを除き、抑制的に判断することとしているが、今回の配分もこの考え方に沿ったものとする。
具体的には、今回発着枠の配分を受けて航空便が設定された場合において、当該企業にとって新規路線の開設に該当するかどうかを基本として判断基準とすることとする。
なお、今回配分に至らなかった発着枠(9枠)については、米国をはじめ各国と引き続き航空交渉を行うこととし、合意が整い次第順次、今回と同様、上記の考え方により航空会社への配分を行うものとする。
=================================
要約すると、「日本航空(JAL)は公的資金を投入し、2012年度から2016年度は経営を監視している期間です。この期間中は中期経営計画に無い、新規路線の開設は明示する必要があります。この考えで発着枠を配分しました。」ということでしょう。
また、アメリカとの航空交渉がまとまった場合においても、今回と同様に全日空(ANA)へ傾斜配分が行われる可能性が大のようです。