アメリカ海軍内部で、F/A-18E/FスーパーホーネットとEA-18Gグラウラーの調達についてゴタゴタがあったようです。ロイター通信が2013年10月31日と11月1日に伝えています。
発端はF/A-18-E/FとEA-18Gを36機発注するとの事前告知が誤って10月中旬に流れてしまったことで、11月1日に海軍航空システム軍団司令官のデビッド・ダナウェイ中将が事前告知を否定し、F-35導入に注力するため2014会計年度以降F/A-18の購入はないだろうと述べています。これによりF/A-18E/FとEA-18Gの生産は2016年で終了してしまいます。
一方のボーイングと同社を支持する議員らは、海軍型のF-35Cの開発が空軍型のF-35Aや海兵隊型のF-35Bと比べて遅いことや、予算削減でさらに遅れる恐れがあるとして、F/A-18E/FとEA-18Gの生産継続を望んでいます。ボーイングはF-15の生産も終了に近づき、セントルイス工場の仕事が無くなってしまうとの危機感もあります。
国防総省とF-35プログラム関係者は、海軍がF-35Cの調達数を減らすと空軍や海兵隊、同盟国軍へのF-35のコストを押し上げてしまうと、これも危惧しています。しばらくはF/A-18E/Fを支持するグループと、F-35Cを支持するグループによる綱引きが続きそうな気配があります。