エアバスは、A320ファミリー用の滑走路オーバーラン防止システム(ROPS : Runway Overrun Prevention System)がFAAにより認証されたため、2013年11月12日にROPS装備のA319をアメリカン航空へデリバリーすると発表しました。
アメリカン航空はA320ファミリーすべての機体にROPSを装備することを選択しています。すでに今年の8月にはEASA(欧州航空安全局)より、A320ファミリーへのROPS装備が認証されています。
旅客機の事故で一番多いのは滑走路のオーバーランで、ROPSは着陸態勢に入った機体のスピード、重量、天候、滑走路長、空港の地形などさまざまなデータを分析して、滑走路上で停止できないと判断するとリアルタイムでパイロットにゴーアラウンドの指示を警告とともに発します。
ROPSは2009年にA380用のものがEASAにより認証され、ほとんどのA380に装備されています。2011年にはアメリカ国家運輸安全委員会(NTSB)もFAAにROPSを積極的に採用するよう推奨していました。A350 XWBではROPSは基本構成に含まれており、エアバスでは他メーカーの航空機への応用を研究しています。
エアバスではROPS装備は安全性が増すだけでなく、保険料を下げることによる節約効果もあるとしています。