シンガポールで開催しているIATA2011サミットで、国際航空運送協会(IATA)が2011年の航空業界の利益は40億ドル(約3210億円:6/6円ドル為替換算)と発表した。3月に86億ドルと発表しており、今回の発表では前回からさらに半減する見通し。2010年の実績180億ドルから78%減。理由は日本での東日本大震災による自然災害、中東地域での政情不安、原油価格の高騰の3つを主な減収の要因にしている。
旅客需要は2011年の成長率は4.4%で3月に発表した5.6%から1.2%ポイント減。貨物も3月に発表した6.1%から5.5%と伸び率は鈍る見込みだ。アジア太平洋地域でみると、航空会社の利益は21億ドルで全世界で最も利益を残す地域だが、2010年の100億ドルからは大きく減少。特に、貨物では人件費が安く、燃油ヘッジが少なく、燃油高騰の影響をもろに受けやすい状況。東日本大震災の影響は成長率に影響するが、中国、インドの成長が牽引するという。