運輸安全委員会、2012年の大韓航空の機体動揺で報告書 当時は大気不安定

運輸安全委員会、2012年の大韓航空の機体動揺で報告書 当時は大気不安定

運輸安全委員会は2014年1月31日、2012年7月5日に大韓航空の747-400、機体記号(レジ)「HL7473」が機体動揺による乗客の負傷した重大インシデントについて報告書をまとめました。

金浦から羽田に向けて、巡航高度から降下飛行中、福島県の八溝山付近の高度6,700メートルで機体が動揺したもので、離席して通路に立っていた乗客1名が体勢を崩し、負傷しました。この飛行機は飛行を継続、 20時58分に羽田空港に着陸しています。

報告書では事故発生場所はVWS(バーティカルウィンドシアー)の点在が解析された付近で、乱気流発生要因が存在した可能性が考えられるとしています。一方、運航乗務員はレーダーの画面上にエコーはなかったと口述。さらに、気象庁のレーダー観測データは、20時から20時40分の間にエコーが発生、拡大していた状況でした。

事故当時の大きな揺れは、飛行記録装置(DFDR)の風向風速の記録からすると、一時的に急な変化で、事故発生場所の大気の状態は不安定だったと報告書では指摘しています。

この件については、事故、トラブルの報告が遅れたことをうけ、国土交通省は日本に就航する外国航空会社へ、日本の上空で起きたことを発生後、報告するよう要請ています。

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