宇宙航空研究開発機構(JAXA)は小型航空機運航管理技術の研究開発について、ウェザーニューズと共同研究を開始したと発表しました。小型航空機運航管理技術の研究開発は、大規模災害時に災害救援航空機が多数集結するため、その迅速な救援活動、安全運航を実現するシステム構築を行うもの。
共同研究では、ウェザーニューズの「FOSTER-copilot」を搭載している航空機と、JAXAが開発する「災害救援航空機情報共有ネットワーク(D-NET)」対応動態管理システムを搭載している航空機の位置情報、現地の被災状況、搬送患者の情報を相互に共有し、地上の「FOSTER-GA」や「D-NET」対応の端末上で統合して表示することを実現します。実験用ヘリコプターやドクターヘリなどを利用して飛行実験を実施、システムの有効性を評価、実証します。期間は2014年1月から2015年3月まで。
共同研究により、被災地に集結したドクターヘリ、消防防災ヘリコプターなど災害救援航空機を一元的に管理できる技術の研究開発を目指します。
なお、ウェザーニューズの「FOSTER-copilot」は、機体の修理、改造の必要がなく低コストで導入ができる機内持ち込み型の動態管理システム。2013年12月末現在で、日本国内で45機のドクターヘリなど、ヘリコプターに導入されています。この「FOSTER-copilot」で取得された航空機の位置情報は、運航判断支援ツール「FOSTER-GA」上で気象情報と重ね合わせ、航空機の安全、効率的な運航のサポートが行われています。
また、JAXAの「災害救援航空機情報共有ネットワーク(D-NET)」は、航空機の位置情報、これまでの災害時に音声での無線通信、ホワイトボードによる航空機と地上の運航拠点、災害対策本部などでの情報伝達、共有をデータ通信化するもの。
両者の研究内容などの詳細はJAXA、ウェザーニューズのホームページを参照ください。