航空宇宙メーカーのアルコア(Alcoa)は2014年9月11日、ボーイングと総額10億ドル超のアルミシート、プレートを供給する長期契約を締結したと発表しました。両社の契約では過去最大の複数年契約となります。
この契約では、アルミ製機体の航空機の主翼表面に使用するアルミをアルコアが独占供給するもので、737、747、767、777向けです。アルコアの製品は主翼リブ、主翼の外板、航空機の主翼以外の構造部品などに使用され、787向けにもアルミ部材を供給します。
さらに、今回締結した契約には、複雑な構造用途に使用することが期待されている次世代の素材、アルミリチウム合金の開発について合意しました。これにより、ボーイングは高い強度を確保し、耐腐食性合金の素材を獲得に向けて開発を進めます。
アルコアは航空宇宙ジェットエンジン部品を手がけるファース・リクソン(Firth Rixson)の買収で合意したことも明らかにしています。ファース・リクソンはUTCなどに部品を供給している企業で、アルコアはボーイングの契約とあわせ、航空宇宙産業向けの事業強化を図ります。