フランスのダッソーは、2014年10月3日、F3仕様に改修したラファールM10を、フランス国防装備総局(DGA)に納入したと発表しました。
フランス海軍が装備するラファールMは、1990年代後半から生産されたM1からM10までは老朽化したF-8クルーセイダーとの交代を急ぐため、防空任務に機能が限られたF1仕様で生産されました。
その後、F2、F3へと仕様がアップグレードされ、現在ではF3が生産されています。F2からF3への改修は比較的容易ですが、F1からは複雑なため、2009年に特定のプログラムを策定して契約が交わされました。
F1からF3への改修では、モジュラーコンピューターやコクピット・スクリーン、電気配線、レーダー、対抗システムなどが換装され、空軍と海軍のラファールとの互換性が確保されました。空対空戦闘では30ミリ機銃とMica IR/EMミサイル(2018年以降はミーティアーAAM)、空対地(艦)戦闘では30ミリ機銃とGBU-12/24レーザー誘導爆弾、Hammer精密誘導爆弾、Scalp巡航ミサイル、エクゾゼAM39 Block 2ミサイル、Areosリアルタイム偵察ポッド、ASMP-A核ミサイル、バディー給油ポッドなどが使用可能になります。
フランス空海軍は、180機のラファールを配備する計画で、現在133機が配備され、アフガニスタンやリビア、マリ、イラクなどで実戦に使用されています。