横浜ゴムの航空機構造用プリプレグが未来技術遺産 777や747の構造用材料

横浜ゴムの航空機構造用プリプレグが未来技術遺産 777や747の構造用材料

横浜ゴムは2014年10月28日、同社が開発した1978年から1979年にかけて製作した航空機構造用プリプレグが、国立科学博物館が認定する「重要科学技術史資料(愛称:未来技術遺産)」に登録されたと発表しました。登録は2014年9月2日付で、登録番号は00154号です。

プリプレグは、ガラス繊維や炭素繊維に樹脂を含浸させたシートで、これを重ね合わせて所定の形状をつくり、加熱硬化して繊維強化プラスチック(FRP)を作ります。FRPは軽量、高強度の特長から、航空機の軽量化の重要な技術として需要が高まっています。

「未来技術遺産」の審査では、横浜ゴムが1978年に開発したプリプレグがボーイングの厳しい品質管理の要求をクリアし、国産材料として初めて航空機の構造用材料として認定されたことが評価されました。登録遺産は、神奈川県平塚市の平塚製造所に現存する当時のプリプレグ・サンプルです。

横浜ゴムのプリプレグは、ボーイングへ機体部品を納入する日本の機体メーカーでFRP部品化され、ボーイングへ引き渡されています。これまで、777のフェアリング、737のランディングギヤ用ドア、747のフラップ、757のリーディングエッジなどの構造用材料として採用されています。

さらに、ボーイングの最新鋭機787では、旅客機の一次構造に炭素繊維FRPを採用し、FRP部材の適用比率が高められています。

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