世界各国の航空会社から747が退役していますが、イラン航空から747SP、機体記号(レジ)「EP-IAC」が退役しました。2014年11月23日に1時間の遊覧飛行がメヘラーバード国際空港発着で実施されました。この機体は1977年5月の初飛行から38年目の機体です。
747SPは1975年に初飛行し、大型機として知られる747シリーズの中でも小さく短胴の機材で、747-400が登場するまでは最も長い距離を飛行できる747でした。イラン航空での定期便はテヘラン/クアラルンプール線で使用されており、同社の747SP退役により、民間の航空会社から同型機が全て退役したこととなります。
747SPは今後、日本にも飛来実績のあるラスベガス・サンズのプライベートジェット機に加え、サウジアラビア、イエメン政府専用機、バーレーン王室やサウジアラビア航空が運航する「HZ-AIF」などVIP機としてのみの運航となります。
また、珍しいところではアメリカ航空宇宙局(NASA)の「N747NA」やプラット・アンド・ホイットニーの「C-FPAW」「C-GTFF」のテスト機としても引き続き活躍します。