前脚が出ないC-130をケガ人もなく着陸させたアメリカ空軍予備役第302空輸航空団のデリク・ジョージ少佐が、2015年2月13日、航空機動軍団(AMC)安全エアクルー賞を受賞しました。
ジョージ少佐は、2014年8月17日、ユタ州南部の山火事消火活動中で、同州のヒル空軍基地(AFB)に着陸する準備をしていました。そのときC-130の前脚が出ないことに気付き、前脚を出す3つの方法を試みましたがうまく行きませんでした。さらに、ロッキード・マーティンのエンジニアやテストパイロットにアドバイスを求めましたが、問題は解決しませんでした。
3時間以上基地上空を周回したのち着陸を決意し、チェックリストを確認するとともに、火災を防ぐために滑走路に泡消火剤を散布してもらいました。ジョージ少佐はできる限りノーズを持ち上げて滑走し、泡消火剤の中にノーズを接地させました。
小さな火災が発生しましたが、クルーはすべてをシャットダウンしてから脱出し、地上の消防隊員がすぐに火を消し止めました。6名のクルーは無事で、3,700万ドルの機体も軽微な損傷で済みました。「この日で最も素晴らしかったのは、クルー全員が一体となって問題に取り組んだことです」とジョージ少佐は述べています。