運輸安全委員会、ジェイ・エアの2012年12月の滑走路逸脱で報告書

運輸安全委員会、ジェイ・エアの2012年12月の滑走路逸脱で報告書

運輸安全委員会は2015年4月23日、ジェイ・エア運航の2012年12月25日に発生した重大インシデントで報告書をまとめました。

これは、ジェイ・エアが運航する新千歳発花巻着のJAL2837便のCRJ-200、機体記号(レジ)「JA202J」が着陸後の地上滑走中、スリップにより前輪が草地に逸脱し、停止した事故です。

この事故は着陸した際、接地後の地上滑走で進行方向を維持することができず、滑走路を左側に逸脱したと見ています。進行方向を維持できなかった要因は、着陸当時は氷点に近い気温での降雪があり、雪氷調査時と比べ滑りやすい状態の滑走路で、機長がラダーペダルを急に踏み変えたことによるものとしています。

事故発生時は、機長に加え乗務員2名、乗客42名の計45名が搭乗していましたが、けがなどはありませんでした。

ジェイ・エアでは、この重大インシデントを受けて、全ての運航乗務員に対し、短時間で滑走路面の状態は変化することもあり得るため、最新の情報入手に努めること、機首の偏向に対応する場合は急激なラダー操作は避けるようにすること、ブレーキングアクションが低い滑走路状態では、60ノット以下でもアイドルリバースを積極的に活用し、確実な減速確認ができるまで使用することの注意喚起を行いました。

あわせて運航支援者にも、最新の雪氷状況の確認と運航乗務員への確実な情報伝達、飛行場管理者とのきめ細かな連絡、調整の徹底、全社員向けに冬期運航の注意なども行っています。

メニューを開く