エアバスは2015年7月31日、A330の最終組立ラインのスタッフがカメラを装備し、効率性を向上する取り組みを始めています。最終組立ラインの技術者が着用する革新的な「コネクティッド」グラス・ツールを着用し、シートとキャビン内の各種装備の作業を進めます。
このグラス・ツールにより、バーコードをスキャンし、各社に引き渡しされる際に決められた仕様を参照したり、ナビゲーションアイコンと拡張現実を使用し、マークされた場合には、その位置で作業を検証することができます。
また、フランス語を話す環境のエアバスのトゥールーズ工場ですが、簡単な英語を使用したコマンドで、音声認識を介したインタラクティブ機能も使います。これにより、客室のインストール作業中、ミリ単位まで正確な位置決めが迅速に行うことが可能になります。
エアバスはこの導入にあたり、2月に最初のテストと検証を実施しました。現在までに5機の最終組立作業で、搭載されたアプリケーションの機能の評価が行われています。現在までに確認されたところ、作業時間は6割に減少し、工程のミスもゼロになったとしています。
エアバスはこのツールの導入により、新たな作業員でも簡単な研修を受け、その作業に信頼性を保つことが出来るとしています。同社はA330の生産機数の増加を目指していることから、これに対処するための人員配置を行う上で重要な対策だとしています。