A300のZero G、ケルン・ボン空港で最後の空中遊泳を楽しむ【動画】

A300のZero G、ケルン・ボン空港で最後の空中遊泳を楽しむ【動画】

ニュース画像 1枚目:最後の「空中遊泳」を楽しんだA300 Zero G
© Cologne Bonn Airport
最後の「空中遊泳」を楽しんだA300 Zero G

ドイツのケルン・ボン空港で2015年8月8日、SA・ノヴァスペースが保有、ドイツ航空宇宙センター(DLR)の調査事業などで「Zero G」として活躍したA300、機体記号(レジ)「F-BUAD」がクレーンによって飛行場内から、空港駐車場の北側に移されました。

「F-BUAD」は2014年まで、無重力状態を作りだすため、13,180回にわたる放物線を描く飛行をしました。DLRの協力を得て、新たにマルチメディア博物館としての役割を得て、グラスコクピットの見学や無重力のような状態で記念撮影ができるなど、空港ツアーの一部としても楽しめます。

「Zero G」は、その役目をA310の「F-WNOV」に引き継いでいます。長さ54メートル、重さ80トンの「Zero G」は、最後の「空中」での雄姿を約2時間にわたり披露し、クレーンによって180度回転し、終の住処に「着地」しました。

この特別なクレーンを使った操作は、すべての関係者にとって初めての経験で、これに先だって数カ月にわたり準備が進められました。つり上げには胴体と両翼を固定する特殊な3点の支持構造が必要だったほか、つり上げ時に垂直尾翼は風の影響を受けやすく、「Zero G」の最終着地点には、特別に作られたミリ単位で正確な位置決めが必要でした。

クレーンは風力発電や橋、化学工場の建設で使用されている約12時間にわたって、操作ができるリガマインツ社の重機を使用しました。このクレーンの運搬にはトラック35台、組立てに5日間を要しました。


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