リベットや接合部がない滑らかで光沢ある主翼、2017年にA340で飛行

リベットや接合部がない滑らかで光沢ある主翼、2017年にA340で飛行

ニュース画像 1枚目:エアバスが構想する次世代航空機に開発中の主翼が装着される可能性も
© Saab / Airbus
エアバスが構想する次世代航空機に開発中の主翼が装着される可能性も

サーブは2015年10月13日、エアバスと共同で進めているスマート・フィックスド・ウィング機(Smart Fixed Wing Aircraft)プロジェクトについて、その狙いと今後の試験計画について発表しました。民間機は、多くの人に世界のさまざまな可能性を開くものの、あまりにも多くの燃料を消費し、温室効果ガスを放出しており、その改善策として検討されていることにこのプロジェクトの着眼点があります。このためサーブは、風の抵抗を軽減し、消費燃料の削減を実現する目的で、航空機の主翼パネルを設計しました。

設計には空気力学の専門家や企業、設計エンジニアと複合エンジニアたち30名がチームを組み、炭素繊維強化複合材を使用した主翼の設計、製造の新しい方法を開発しました。9メートルの翼パネルが2015年5月、スウェーデン・リンシェーピンのサーブ施設で初めて完成しました。この翼は、通常の機体に装着されているものと異なり、主翼が一体的に滑らかで光沢のある表面に仕上げられ、接合部分やリベットなどはありません。

主翼の外側、主翼翼前縁部が滑らかな表面となることで、翼の上の空気の流れるを促進し、抗力を低減することで消費燃料が減り、その結果として環境へ与える影響を改善できるとしています。

製造された主翼パネルは、設計、製造プロセスの認証に使用されています。さらに、この秋から2つめの主翼パネルが製造され、2017年にA340に装着されテスト飛行を行う予定です。

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