トヨタとホンダ、ドクターヘリの出動判断の自動通報システムで試験運用

トヨタとホンダ、ドクターヘリの出動判断の自動通報システムで試験運用

ニュース画像 1枚目:ドクターヘリ
© TOYOTA
ドクターヘリ

救急ヘリ病院ネットワーク(HEM-Net)は2015年11月30日、トヨタ自動車、本田技研工業、日本緊急通報サービスと共同で、ドクターヘリ、ドクターカーの出動を早期判断する救急自動通報システム(D-Call Net)の試験運用から開始しました。

D-Call Netは、交通事故発生時の車両のデータを活用し、新たに開発した死亡重傷確率推定アルゴリズムを用い、乗員の死亡重傷確率を推定し、ドクターヘリ基地病院に通報し、ドクターヘリやドクターカーの早期の出動判断を行い、交通事故での救命率向上を図る仕組みです。

これまで、国内で日本緊急通報サービスが緊急通報システム「ヘルプネット」を2000年から提供し、エアバッグが展開する事故で早期の救命、救助活動をおこなっていました。D-Call Netは、「ヘルプネット」を発展させ、エアバッグ展開時の自動通報とあわせ、衝突の方向、厳しさやシートベルト着用の有無などの車両データを自動配信します。

この配信データを280万件の事故データから死亡重傷確率推定アルゴリズムで、運転席、助手席の死亡、重傷確率を推定し、ドクターヘリ基地病院へ送信します。これにより、ドクターヘリやドクターカーの出動を早期に判断することが可能になります。

なお、D-Call Netの試験運用は、北海道の手稲渓仁会病院、福島の福島県立医科大学附属病院、千葉の日本医科大学千葉北総病院、君津中央病院、群馬の前橋赤十字病院、静岡の聖隷三方原病院、兵庫の公立豊岡病院組合立豊岡病院、佐賀の佐賀大学医学部附属病院、長崎の独立行政法人国立病院機構長崎医療センターと、全国9カ所のドクターヘリ基地病院が参加します。これらの運航は、中日本航空、朝日航洋、ヒラタ学園航空事業本部、西日本空輸が担当しています。

対象の車種は、トヨタの2015年8月以降のランドクルーザー、10月以降のクラウン、レクサスブランドでは8月以降のLX、10月にフルモデルチェンジしたRX、GS、GS F、ホンダは2013年6月以降のアコードなどです。2017年以降は、国内のD-Call Net対応車は約40万台まで拡大する見込みです。

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