コンコルドの定期便運航から40周年、最高の状態に保たれているG-BOAB

コンコルドの定期便運航から40周年、最高の状態に保たれているG-BOAB

ニュース画像 1枚目:「G-BOAB」に再会したコンコルドの元チーフ・パイロット、マイク・バニスター機長
© British Airways
「G-BOAB」に再会したコンコルドの元チーフ・パイロット、マイク・バニスター機長

コンコルドの定期便運航から、2016年1月21日(木)に40周年を迎えます。初飛行は1969年3月2日(日)で、イギリスとフランスの両国による共同開発により、1976年1月21日(水)、ブリティッシュ・エアウェイズがロンドン/バーレーン線、エールフランスがパリ/ダカール/リオデジャネイロ線で運航を開始しました。

記念の40周年を前に、ブリティッシュ・エアウェイズでコンコルドの元チーフ・パイロットを務めたマイク・バニスター機長が、ヒースロー空港の愛称「アルファ・ブラボー」、機体記号(レジ)「G-BOAB」と再会しました。バニスター機長は、往時と同じように機体を確認したあと、40年経っているものの素晴らしい状態にあると感激し、「滑走路27Lエンドに駐機し、ヒースロー空港を離発着する何百万人もの旅客に見守られていることを垣間見れ、満足だ」と語りました。

このコンコルドは、退役する2003年に学校で航空専門の技術を学んでいたエンジニアたちがその胴体の保護について学び、メンテナンスを通じて最高の状態を維持してきました。当時の見習いエンジニアたちは現在、第一線で活躍するエンジニアとなっており、彼らは「スキルを高める機会を与えてくれたと同時に、世界的に有名な航空機を維持し、ブリティッシュ・エアウェイズの遺産の一部を担うことができる」と胸を張ります。

ブリティッシュ・エアウェイズはコンコルドの退役という出来事は、愛好家、航空ファンには悲しい日であったものの、その技術的な革新を元に複合材料を利用し、787など効率を改善した新機種の登場、さらにコンコルド向けに設計された高圧油圧システムは、現在の世界最大の航空機のA380に応用されるなど、その技術が今も生きているとしています。

なお、コンコルドがロンドン/ニューヨーク間を2時間52分59秒で飛行した記録は、未だ民間機の大西洋横断で最速を保持しています。

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