静岡市消防、ヘリの救助は3,200メートルまで

静岡市消防、ヘリの救助は3,200メートルまで

静岡市の田辺信宏市長は、2016年1月22日(金)の会見で、消防航空隊ヘリコプターによる救助の上限を高度3,200メートルまでと設定したことを明らかにしました。SBSニュースが会見の模様の動画を配信しています。

田辺市長は、管轄する静岡市と山梨県に跨る間の岳(あいのだけ)の標高が3,190メートルであることから上限を3,200メートルとしたと説明しています。これは2013年12月に富士山山頂付近で、要救助者を引き上げ中に落下させたことに対する再発防止策です。落下した要救助者は翌日死亡が確認され、遺族は損害賠償を求めて提訴しています。

ヘリコプターのホバリング可能な高度は機種により規定されていますが、山岳地帯では風も不安定で救助には危険がともないます。人命救助の使命と安全確保の狭間で決断を迫られるクルーにとって、規制の明文化や公表は必要な措置かもしれません。

ちなみにベル・ヘリコプターの資料によると静岡市消防のベル412EPのホバリング可能な高度は最大全備重量・国際標準大気で、地面効果がある場合は3,109メートルで、地面効果がない場合は1,585メートルとなっています。

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