砕氷艦「しらせ」、豪オーロラ・オーストラリスを輸送支援

砕氷艦「しらせ」、豪オーロラ・オーストラリスを輸送支援

ニュース画像 1枚目:砕氷艦「しらせ(AGB-5003)」の飛行甲板と格納庫、格納庫上の航空管制室
© 海上自衛隊
砕氷艦「しらせ(AGB-5003)」の飛行甲板と格納庫、格納庫上の航空管制室

第57次南極地域観測協力を実施している砕氷艦「しらせ(AGB-5003)」は、オーストラリア所属の砕氷船「オーロラ・オーストラリス」の輸送支援を実施します。

「しらせ」は南極行動中に疾病発症した乗組員を、早期に日本へ帰国させるため、経路を変更し、2月21日に南緯55度線通過し北上、2月26日にケープタウン沖に到着し、3月3日に再び南緯55度線通過する計画でした。

この「しらせ」をオーストラリアからの要請に基づき、南極のモーソン基地沖に3月6日、ケーシー基地沖には3月12日の行動を追加します。「オーロラ・オーストラリス」はモーソン基地沖で座礁し、自力航行は可能なものの、オーストラリア観測隊の輸送を断念したことから、「しらせ」がケーシー基地までオーストラリアの観測隊70名とAS350の3機を輸送します。「しらせ」はCH-101を2機搭載していますが、格納庫には輸送用2機、観測用1機を搭載する能力があります。

オーストラリアの観測隊は、ケーシー基地に到着後、近くのウィルキンス飛行場からオーストラリアのホバートへA319で移動します。オーストラリア南極局がチャーターする航空機で、スカイトレーダーズが運航しています。ホバートへの到着は天候次第ですが、3月13日から3月20日ごろの見込みです。

救援する「オーロラ・オーストラリス」は、日本も第50次隊で使用しており、馳文科相は以前の協力も踏まえ、「南極の厳しい環境で連携することが重要」と述べ、中谷防衛相も「人道的見地からこのような協力を行うということは、非常に有意義なこと」と語っています。

なお、「しらせ」の復路は3月24日のシドニー入港と3月28日の出港、4月14日の東京港入港に変更はありません。

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