運輸安全委員会、2014年12月発生のアメリカン航空の機体動揺で報告書

運輸安全委員会、2014年12月発生のアメリカン航空の機体動揺で報告書

国土交通省 運輸安全委員会は2016年3月31日(木)、日本の上空で2014年12月に発生したアメリカン航空の777-200、機体番号(レジ)「N751AN」の機体動揺よる負傷者が発生した事案について、調査結果を発表しました。

この事故は、「N751AN」がAAL280便として韓国・ソウルの仁川国際空港からアメリカのダラス・フォートワース国際空港向けて飛行中、日本上空で機体が大きく動揺し、乗客と客室乗務員が負傷したことから、成田国際空港に目的地を変更、着陸したものです。客室乗務員の1名が左肩の亀裂骨折、2名が打撲を負ったほか、乗客の1名が頸椎骨折、8名が打撲しました。

報告書では、事象の要因は晴天乱気流によるものと推定しています。同機体は乱気流が発生していた空域を回避しようとしたものの、結果として20分間にわたり飛行していたことから、大きな揺れが継続し負傷者が発生するに至ったと指摘、予期せずに晴天乱気流が発生していた空域に進入したことについては、運航管理者と機長が運航に支障を与える可能性のある晴天乱気流発生を予想できなかったとしています。

なお、アメリカン航空は事故を受け、運航する全ての空港において基幹空港と同等に携帯端末により必要な気象情報を運航乗務員が入手できるよう、インターネット環境の強化を進めています。

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