イージージェットは2016年6月24日(金)、EU離脱が決まったイギリスでの国民投票の結果を受け、声明を発表しました。同社はEU残留を主張していました。
この声明では国民投票の結果は、同社の戦略や株主への長期的で持続的な利益成長とリターンを提供する能力には重大な影響を及ぼさないと確信していると述べています。同社は不測の事態に向けた準備も進めており、すべての市場で飛行を継続できる選択肢を検討してきたとしています。
今後、最大の焦点は、イギリスがEUの航空市場の一部として残ることを確実にすることと、イージージェットは強調しています。イギリス政府とEU間の規制当局が協議を加速するだろうとしており、イギリス国内でEUの航空会社が自由に飛行することとあわせ、イギリスの航空会社がヨーロッパ全域で自由に飛ぶことを可能とすると同社は意見をだしています。これにより、消費者は低運賃の恩恵を継続して受け、イージージェットや他の航空会社はこれまで通りの運航を継続することを確実にしたいとしています。
ただし、こうした主張は実現するか不透明です。EU離脱の手続きのなかで、イージージェットの主張が実現する可能性はあるものの、非常に楽観的な見通しで、イギリスはEU域内の「航空の自由」が確保されない可能性もあり、現時点では今後の交渉次第で行き着く先は見えていません。
さらに今回のイギリスのEU離脱は、イージージェットのような格安航空会社(LCC)だけでなく、ブリティッシュ・エアウェイズをはじめとするインターナショナル・エアラインズ・グループの事業展開、あるいはイギリス国内にも工場を持つエアバスの事業形態など、航空業界にも少なからず影響を与えそうです。