連日ご紹介してきた2012年度の防衛省予算案から、航空自衛隊関連を詳しく見てみましょう。
調達する航空機は次期戦闘機F-35A4機が395億円、C-2輸送機2機が329億円となっています。2011年12月20日に採用が決定したF-35Aが予算化され、シミュレーターなどに205億円も計上されています。C-2は2011年度予算と第3次補正予算でそれぞれ2機ずつ予算化されているため、これで6機となります。
新規調達のほか、F-15の近代化改修は2機29億円、F-15の自己防御能力向上1機24億円、F-2の空対空戦闘能力向上12機41億円、F-2のJDAM機能付加20機28億円が計上されています。現有のF-15とF-2に新型のAAM-4やAAM-5ミサイルの運用能力を付加したり、F-2にGPS誘導弾の運用能力を付加するといったアップデートが予算で継続されています。
また、F-15へのIRST(赤外線捜索追尾装置)の搭載改修2機14億円と、F-2の爆撃能力を向上させる開発予算33億円も新規に計上しています。
沖縄方面の防衛力増強として、沖永良部島のレーダをFPS-7へ換装し39億円、与那国島への移動警戒隊展開のための用地取得費用15億円、那覇基地にE-2Cの整備基盤整備2億円、那覇基地の2個飛行隊化調査費7000万円を計上しています。
ミサイル関連では対弾道ミサイル用のPAC-3ミサイルは41億円、ペトリオット・システムの改修を3式345億円、81式短SAM後継の基地防空用地対空誘導弾を2式58億円となっています。