2036年の旅客数、現在から倍近い78億人 日本市場は成長も6位予測

2036年の旅客数、現在から倍近い78億人 日本市場は成長も6位予測

ニュース画像 1枚目:2016年から2036年の旅客数推移予測
© IATA
2016年から2036年の旅客数推移予測

国際航空運送協会(IATA)は2017年10月24日(火)、2036年の旅客数が2017年の旅客数見込み40億人から倍増に近い78億人に増加する予測を発表しました。IATAは今後20年間の最新版で、平均の年間成長率3.6%にもとづいた見込みです。

IATAはすべての指標で、グローバル間の接続性を高める需要があり、航空業界には20年間での倍増に対応する準備が必要だとコメント、同時にこうした高まる需要に対応することは大きな課題でもあるとの認識を示しています。

成長を牽引する最大の市場はアジア太平洋地域で、この20年で新たな航空旅客となる半分以上はこの地域の人々と考えられています。世界の航空市場は現在、アメリカが最大ですが、2022年ごろに中国がその規模を上回り、逆転する予想です。

また、航空新興国の成長が著しく、上位国の顔ぶれも変わる見込みで、現在3位のイギリスは2025年にインド、2030年にインドネシアに抜かれ、5位となる予想です。タイ、トルコもこの20年で上位10カ国入りが予想され、フランスとイタリアはそれぞれ11位、12位に交代が予測されています。日本は現在、アメリカ、中国、イギリスに続く4位の市場規模で、2036年まで成長は継続するもののインド、インドネシアの成長スピードに抜かれ6位となる予測です。

なお、こうした成長は貿易自由化やビザ緩和に影響され、成長を実現するためインフラの拡大と近代化で、航空業界、地域社会、政府間のパートナーシップが求められるとIATAは指摘しています。成長で滑走路やターミナル、空港への地上アクセスは逼迫が予想され、こうした課題や貨物の取り扱いなどに革新的なソリューションが必要としています。さらに、航空交通管理でも遅延、コスト、炭素排出量の削減に向けた緊急の改革が必要と考えを示しています。

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