エアバス、燃費向上のための実証試験3つをサポート

エアバス、燃費向上のための実証試験3つをサポート

エアバスは2012年3月9日に、同社がサポートした排出量削減のための大西洋相互運用イニシアチブ(AIRE=Atlantic Interoperability Initiative to Reduce Emissions)による3つのプロジェクトに関する特集記事を発表しました。これは地上運用の改善や航空管制の手順変更で、どれだけ燃料消費を減らすことができるか実証したものです。

ひとつはエールフランスのA380を使用しての大西洋横断グリーン・フライト実験でした。地上では2基のエンジンでタキシングし、飛行中は大西洋上の飛行ルートを最適化することをイギリス、カナダ、アメリカの協力のもと行われました。これにより1回の大西洋横断で約1トンの燃料が節約できることが確認されました。

もうひとつはパリ・オルリー空港と南フランス・ツールーズ空港間のエールフランス機によるグリーン・シャトル実験です。5つの航空管制センターの協力のもと飛行ルートと高度を最適化することにより、60フライトで燃料を節約することを実証しました。オルリーからツールーズで70キログラム、ツールーズからオルリーで200キロの燃料を節約しました。エアバスは最適な連続降下アプローチの手順を解析して提供しました。

3つ目はVINGAプロジェクトと呼ばれるA320を使用したRNP(航法精度要件:Required Navigation Performance)アプローチ・プロシージャーの最適化実証試験です。エアバスの子会社QuovadisがRNPプロシージャーを提供し、スウェーデンの航空航法サービスプロバイダーとNovair、ヨーテボリ空港が協力して実験を行いました。飛行はすべての段階で最適化され、100回以上行われた実証試験の後半では22キロから90キロもの燃料を節約することができました。

これら3つの実証試験の結果は、アムステルダムで今月開催されたエア・トラフィック・コントロール・グローバル2012で発表されました。

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