航空会社 JAL (日本航空)
- 国
- 日本
- IATA | ICAO
- JL | JAL
- メンバー評価
- 搭乗レビュー 4.08 [8,368件]
- アライアンス
- ワンワールド
搭乗レビュー
2010夏季 ローマ/FCO>東京/成田 さよならJALのジャンボ!!
- 口コミ投稿者
- Laliluleloさん
搭乗写真
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ターミナル前,ローマ/フィウミチーノ... 続き
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第2ターミナル内,ダ・ヴィンチにちな... 続き
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ローマでのこのカウンター光景も,20... 続き
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搭乗機のJA8082がJL409便と... 続き
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東京へ折り返し出発前の休憩のひととき
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多くの日本人乗客にとって見慣れた光景... 続き
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離陸1時間後の1stミールは「白身魚... 続き
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JALの平凡ながら落ち着いたトーン。... 続き
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夜が明けて。国際線用ダッシュ400と... 続き
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NRTのT2-75番スポットに到着後
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降機。JA8082さん,長い間ご苦労... 続き
総評
いまとなっては思い出の日本航空ジャンボジェット機。
少し遅いですが,最後に機会を作って乗ったときの記録です。
2008年秋から本格的に始まったJALのジャンボ機運航路線縮小は,2009年になってますます激しくなりました。アメリカ・アズィア路線も大部分が777にリプレイスされ,ヨーロッパ線も残すところイタリア線(ローマ・ミラノ)だけとなりました。しかも,それでも2014年頃までは残るだろうと思われていたダッシュ400が,JALの再建過程において,2011年初頭には完全に退役となることが,2010年4月上旬に発表されました。
実はだいぶ前にパリ〜大阪線でJALのダッシュ400搭乗経験があったものの,その頃はまだ飛行機にあまり詳しくなく,恥ずかしいことにはレジ番すら覚えていない有様だったので,なくなってしまう前に一度なんとか乗れれば・・・そして出来れば,フラッグシップにふさわしい路線を飛ぶ機会がつくれれば・・・と願っていました。
そこで2010年,北米からドイツをまわって帰国の途につく際,迷わず半年以上前からこの路線を選んでいました。一番問題になったのが運賃。JALサイトでローマ〜東京を調べると20万円超(エコノミー)!!片道でもこれなのが航空運賃の世界です。(そもそもイタリア線,JALは他社と比べても最も高く,往復でもJALウェブサイトから買うと20万円以上する設定でした。KL等で乗換えてイタリアへ行く人が多いのもよくわかります。)これではいくらなんでも再考の余地がありました。
そこでエイチ・アイ・エスの海外発券デスクの方と何度もメイルをやり取りさせて頂き,お世話になりました。お蔭で「ドイツからルフトハンザでローマへ+乗換えてJL便で日本へ」という切符なら大幅に値が下がることが分かり,大変助かりました。この場をお借りしてお礼申し上げたいと思います。
曜日の都合で,ミラノではなくローマからの便となり,その結果「B747-400のJL400便」という,何とも言えない組み合わせでの体験搭乗が実現できました。
ドイツからの便を降りてから,JL400に乗継ぐまで約6時間もありました。当該便チェックイン開始は17:15と言われ,2時間以上スーツケースを引きずりながらターミナル内で撮影やピッツァを食べるなどしました。
チェックインはなかなか始まりませんでした。というより,団体ツアーの対応で何かが手こずったようで,個人の私はあまりちゃんとした開始案内を受けませんでした。
いよいよ搭乗機がスポットインするとき,ガラスが汚いながらなんとかきちんと写真に収められました。ブティックに足を踏み入れさせて頂き,「すみませんあの飛行機撮りたいんですけど・・」と言うと,年配の男性店員さんは笑顔でどうぞと言ってくれました。
ローマはヒースローやフランクフルトほどの巨大ネットワークは持っていませんが,それでもバングラデシュ航空やアルゼンチン航空やチャイナ・エアラインズが近くにいて,国際色の豊かさを間近で感じられました。そしてカフェでケーキも頂き,一生印象に残る「ローマの休日」となりました。
当日は予想通り,日本人の団体ツアー客の方が老若男女,大勢利用していました。そのうちの一人に聞くと,千葉県からイタリア全土を7日でまわる忙しいツアーだったとのこと。着席後周りを見回すと,ツアー以外の個人客はほとんどいないのではと思うほどでした。
遠い地で乗り込んだ時もどことなくホッとする,JALの薄いグレーの座席と(良い意味で)日本的な雰囲気,そしてダッシュ400ならではの,777よりも広々としたキャビンで,これがなくなってしまうのは本当に惜しいと思われました。
搭乗後の英語アナウンスは 「ジャパン・エアラインズ・フライト・フォー・オー・オー」でした。せっかくなので「フォーハンドレッド」と言ってほしかったですね。
21:12夕陽が沈む頃テイクオフ。揺れも少なく,初めは東向きながら速度が800km/h台後半程度だったものの,順調にクロアチア→オーストリア→チェコ→ポーランドと通過後,スィベリアルートに入りました。南欧からのルートは初めての経験でした。そして離陸後2時間半あたりからどんどんスピードが上がり,1000km/h弱で巡航。
食後の就寝タイムに入る前,ボトルの水が配られたのは有難い気配りでした。真っ暗な時間帯,わざわざクルーを呼ばなくてもいいし,横の人を起こし立ち上がって水をもらいに行く必要性も減ります。しかもボトルもケチでなく,大きめ(500mlではなかったかもしれませんが)でした。これなら喉が乾いてもなんとかなります。
暗いキャビンで,これまでの思い出を沢山ダッシュ400に詰め込もうと,好きな曲を色々自分のiPodで聴き続けました。
寝て起きた頃,日本海の手前で高度は800m下がり10,200mになりましたが,また最後の1時間で,12,300mまで上昇。佐渡の約200km北から本州に入りました。着陸の45分前には税関申告書に記入しました。
第2滑走路へ静かにタッチダウン。最後に強めのブレーキングでした。
Farewell JAL's 747-400.
この路線も搭乗後3ヶ月で休止されました。
南回り欧州線時代から続き,特に日本のパッケージツアーのお客さんを運ぶ重要な観光路線だったJALのイタリア線が,幕を下ろした形です。
その最終段階で搭乗できた思い出を励みに,自分もこれからもがんばろうと思いました。
CAさんには「きっと747-8を導入してくださいね!」と述べてお別れしました。せめて,夢だけでもみたいと思います・・・。
【機内食・ドリンク】
特に目新しさはなくても,充分に美味しく,味わえました。
JALオリジナルのスカイタイムも,十数年前のどぎつい緑色から自然な飲み物に変わっていますし,747でそれが飲めて嬉しかったです。典型的なJALエコノミーの国際線ミールでした。
【座席(シート)】
コンディション良し;きれいに清掃もされていました。
【機内スタッフ】
とても感じが良かったです。また,JALのダッシュ400を最後に体験するためにこの便を選んだことを伝えると,降機の際,気さくに記念撮影に応じてくれました。JALの絵葉書や子供向けのステッカーやJAL海外都市ガイドもいただきました。
【エンターティメント】
MAGIC IIで文句なしでした。強く指でつつかないと反応しないということもなく。
【トイレ・洗面台】
キズなどの経年具合はわかるものの,清潔でした。
【機材コンディション】
1991年8月生まれ;当時で18歳以上とは思えないほどしっかりしていて,ギクシャクすることもなく,変な振動もなく,外観上も例えばよくあるエンジンカウルの金属部分の剥げ,などもなし。状態の良さがうかがえました。
【空港サービス】
ローマではチェックインカウンターが開くまで,かなりの時間待たされましたが,あまりそれに関する案内等の気遣いはなかったかもしれません。でもチェックイン担当は気さくなイタリア人のお兄さん。NRTからの乗継便も自ら窓際席にしてくれました。「Arigato!」と最後に陽気な挨拶をしてくれました。そしてJALは40kgまで預け荷物OKなのがこのとき非常に助かりました!(私のスーツケースはパンパンの27kgで,欧州系なら5000円取られてました。)
【総合評価】
最後の機会に日本のフラッグシップで長距離路線を飛べて良かったです。機材の状態,満席具合ともに路線の光景として素晴らしく,まだまだ路線撤退・機種退役はもったいなすぎると実感しました。でもきちんとお別れできて幸せでした。協力してくれた家族や,関係者の皆様,クルーの方々に厚く御礼申し上げます。
少し遅いですが,最後に機会を作って乗ったときの記録です。
2008年秋から本格的に始まったJALのジャンボ機運航路線縮小は,2009年になってますます激しくなりました。アメリカ・アズィア路線も大部分が777にリプレイスされ,ヨーロッパ線も残すところイタリア線(ローマ・ミラノ)だけとなりました。しかも,それでも2014年頃までは残るだろうと思われていたダッシュ400が,JALの再建過程において,2011年初頭には完全に退役となることが,2010年4月上旬に発表されました。
実はだいぶ前にパリ〜大阪線でJALのダッシュ400搭乗経験があったものの,その頃はまだ飛行機にあまり詳しくなく,恥ずかしいことにはレジ番すら覚えていない有様だったので,なくなってしまう前に一度なんとか乗れれば・・・そして出来れば,フラッグシップにふさわしい路線を飛ぶ機会がつくれれば・・・と願っていました。
そこで2010年,北米からドイツをまわって帰国の途につく際,迷わず半年以上前からこの路線を選んでいました。一番問題になったのが運賃。JALサイトでローマ〜東京を調べると20万円超(エコノミー)!!片道でもこれなのが航空運賃の世界です。(そもそもイタリア線,JALは他社と比べても最も高く,往復でもJALウェブサイトから買うと20万円以上する設定でした。KL等で乗換えてイタリアへ行く人が多いのもよくわかります。)これではいくらなんでも再考の余地がありました。
そこでエイチ・アイ・エスの海外発券デスクの方と何度もメイルをやり取りさせて頂き,お世話になりました。お蔭で「ドイツからルフトハンザでローマへ+乗換えてJL便で日本へ」という切符なら大幅に値が下がることが分かり,大変助かりました。この場をお借りしてお礼申し上げたいと思います。
曜日の都合で,ミラノではなくローマからの便となり,その結果「B747-400のJL400便」という,何とも言えない組み合わせでの体験搭乗が実現できました。
ドイツからの便を降りてから,JL400に乗継ぐまで約6時間もありました。当該便チェックイン開始は17:15と言われ,2時間以上スーツケースを引きずりながらターミナル内で撮影やピッツァを食べるなどしました。
チェックインはなかなか始まりませんでした。というより,団体ツアーの対応で何かが手こずったようで,個人の私はあまりちゃんとした開始案内を受けませんでした。
いよいよ搭乗機がスポットインするとき,ガラスが汚いながらなんとかきちんと写真に収められました。ブティックに足を踏み入れさせて頂き,「すみませんあの飛行機撮りたいんですけど・・」と言うと,年配の男性店員さんは笑顔でどうぞと言ってくれました。
ローマはヒースローやフランクフルトほどの巨大ネットワークは持っていませんが,それでもバングラデシュ航空やアルゼンチン航空やチャイナ・エアラインズが近くにいて,国際色の豊かさを間近で感じられました。そしてカフェでケーキも頂き,一生印象に残る「ローマの休日」となりました。
当日は予想通り,日本人の団体ツアー客の方が老若男女,大勢利用していました。そのうちの一人に聞くと,千葉県からイタリア全土を7日でまわる忙しいツアーだったとのこと。着席後周りを見回すと,ツアー以外の個人客はほとんどいないのではと思うほどでした。
遠い地で乗り込んだ時もどことなくホッとする,JALの薄いグレーの座席と(良い意味で)日本的な雰囲気,そしてダッシュ400ならではの,777よりも広々としたキャビンで,これがなくなってしまうのは本当に惜しいと思われました。
搭乗後の英語アナウンスは 「ジャパン・エアラインズ・フライト・フォー・オー・オー」でした。せっかくなので「フォーハンドレッド」と言ってほしかったですね。
21:12夕陽が沈む頃テイクオフ。揺れも少なく,初めは東向きながら速度が800km/h台後半程度だったものの,順調にクロアチア→オーストリア→チェコ→ポーランドと通過後,スィベリアルートに入りました。南欧からのルートは初めての経験でした。そして離陸後2時間半あたりからどんどんスピードが上がり,1000km/h弱で巡航。
食後の就寝タイムに入る前,ボトルの水が配られたのは有難い気配りでした。真っ暗な時間帯,わざわざクルーを呼ばなくてもいいし,横の人を起こし立ち上がって水をもらいに行く必要性も減ります。しかもボトルもケチでなく,大きめ(500mlではなかったかもしれませんが)でした。これなら喉が乾いてもなんとかなります。
暗いキャビンで,これまでの思い出を沢山ダッシュ400に詰め込もうと,好きな曲を色々自分のiPodで聴き続けました。
寝て起きた頃,日本海の手前で高度は800m下がり10,200mになりましたが,また最後の1時間で,12,300mまで上昇。佐渡の約200km北から本州に入りました。着陸の45分前には税関申告書に記入しました。
第2滑走路へ静かにタッチダウン。最後に強めのブレーキングでした。
Farewell JAL's 747-400.
この路線も搭乗後3ヶ月で休止されました。
南回り欧州線時代から続き,特に日本のパッケージツアーのお客さんを運ぶ重要な観光路線だったJALのイタリア線が,幕を下ろした形です。
その最終段階で搭乗できた思い出を励みに,自分もこれからもがんばろうと思いました。
CAさんには「きっと747-8を導入してくださいね!」と述べてお別れしました。せめて,夢だけでもみたいと思います・・・。
【機内食・ドリンク】
特に目新しさはなくても,充分に美味しく,味わえました。
JALオリジナルのスカイタイムも,十数年前のどぎつい緑色から自然な飲み物に変わっていますし,747でそれが飲めて嬉しかったです。典型的なJALエコノミーの国際線ミールでした。
【座席(シート)】
コンディション良し;きれいに清掃もされていました。
【機内スタッフ】
とても感じが良かったです。また,JALのダッシュ400を最後に体験するためにこの便を選んだことを伝えると,降機の際,気さくに記念撮影に応じてくれました。JALの絵葉書や子供向けのステッカーやJAL海外都市ガイドもいただきました。
【エンターティメント】
MAGIC IIで文句なしでした。強く指でつつかないと反応しないということもなく。
【トイレ・洗面台】
キズなどの経年具合はわかるものの,清潔でした。
【機材コンディション】
1991年8月生まれ;当時で18歳以上とは思えないほどしっかりしていて,ギクシャクすることもなく,変な振動もなく,外観上も例えばよくあるエンジンカウルの金属部分の剥げ,などもなし。状態の良さがうかがえました。
【空港サービス】
ローマではチェックインカウンターが開くまで,かなりの時間待たされましたが,あまりそれに関する案内等の気遣いはなかったかもしれません。でもチェックイン担当は気さくなイタリア人のお兄さん。NRTからの乗継便も自ら窓際席にしてくれました。「Arigato!」と最後に陽気な挨拶をしてくれました。そしてJALは40kgまで預け荷物OKなのがこのとき非常に助かりました!(私のスーツケースはパンパンの27kgで,欧州系なら5000円取られてました。)
【総合評価】
最後の機会に日本のフラッグシップで長距離路線を飛べて良かったです。機材の状態,満席具合ともに路線の光景として素晴らしく,まだまだ路線撤退・機種退役はもったいなすぎると実感しました。でもきちんとお別れできて幸せでした。協力してくれた家族や,関係者の皆様,クルーの方々に厚く御礼申し上げます。
フライトログ
搭乗の詳細データです。
- 座席番号
- 42A
- 搭乗クラス
- エコノミー
- 区間マイル
- 4641mi
- 出発予定時刻
- 20:45
- 搭乗時刻
- 20:20
- 出発時刻
- 20:57
- 飛行速度
- Max. 1031
- 到着予定時刻
- 15:50
- 到着時刻
- 15:19
- 予定飛行時間
- 12:05
- 出発空港 天気・気温
- 晴れ・温かい
- 出発空港 風速・風向
- G11
- 離陸滑走路
- 34L
- 離陸時刻
- 21:12
- 到着空港 天気・気温
- くもり・28℃(多湿)
- 到着ゲート・スポット
- T2-75
- 着陸滑走路
- 16L
- 着陸時刻
- 15:15
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