イギリス空軍(RAF)は2018年11月21日(水)、A400Mアトラスで貨物積載量23トンを搭載し、ソールズベリー近郊の平野で物料投下訓練を実施したと公表しました。アトラスの輸送能力を試験したもので、過去最大級の搭載量で11月6日(火)に訓練が行われました。ソールズベリーは世界遺産のストーンヘンジへ近い都市として知られています。
この物料投下訓練は、イギリス空軍の航空機で最重量を記録する物資を搭載し、その積荷を着陸することなく輸送するための試行の一環として実施されました。今後は軍事装備や消耗品の輸送、人道支援などで実用化される計画です。
アトラスは、2017年にカリブ海、2018年にはインドネシアでの人道支援に従事しています。今回の試験はRAFが世界でもっとも能力の高い航空輸送団であり、アトラスをさらに活用するための準備として重要な一歩であると位置付けられています。
訓練に使用されたA400Mはブライズ・ノートン空軍基地の所属機で、試験はRAFをはじめ、イギリス国防省の国防装備支援庁やキネティック、エアバスなども協力しました。イギリス空軍は、C-130ハーキュリーズの更新としてアトラスの導入を進めており、2020年代初めに全ての導入が完了すると22機を装備する計画です。