インドとロシア共同で、中型多目的輸送機を開発

インドとロシア共同で、中型多目的輸送機を開発

2012年6月1日付のAviation Internationalは、インドのヒンダスタン・エアロノーティクス(HAL)と、ロシアのユナイテッド・エアクラフト(UAC)が、ペイロード15トンから20トンクラスの多目的輸送機(MAT)開発の契約を交わしたと報じています。両国は3年前に政府間合意を結び、2010年にマルチロール・トランスポート社を合弁で設立していました。

開発されるMATは、イリューシン設計局のIL-214双発ターボファン輸送機の設計から作られると見られています。最大離陸重量は65トンで、ペイロードは15トンから20トン、巡航速度430ノット、航続距離1,460海里以上、上昇限度39,400フィート(12,000メートル)を予定しています。そして、兵員のパラシュート降下や、物資の低高度パラシュート抽出投下も可能となります。この計画への投資額は7.71億ドルとされています。

インドでは老朽化した105機のAn-32との置き換えを計画しています。ロシアが100機、インドが45機、その他の国が60機、合計205機の生産が期待されています。

HALはバンゴールの開発センターと、カーンプルの輸送機事業部で分担して開発と試作機の製造をする予定で、計画では2022年までに設計を終えて2025年に初飛行させる予定です。同クラスの輸送機としては、2014年に初飛行を予定しているエンブラエルのKC-390があります。

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