海上保安庁は2020年2月4日(火)、羽田航空基地所属の航空機で実施した西之島の火山活動観測の状況を発表しました。
観測は2月4日(火)の午後に実施され、噴火活動は火砕丘の中央火口から約5秒の間隔で噴火が認められました。噴煙が高度およそ2,700メートル(m)まで上がり、噴石が火砕丘周辺まで飛散しています。
溶岩は、西之島北岸から東岸にかけて溶岩流が海へ流入しており、溶岩流の先端から白色の水蒸気が認められました。西之島の南方約9キロメートルに極めて薄い黄緑色の変色水が認められました。
観測に同乗した東京工業大学火山流体研究センターの野上健治教授は、「2020年1月17日(金)の観測と比較して連続的有色噴煙は上がっていないが、噴火活動は活発な状態といえる。マグマの上昇は依然として続いており、溶岩の流出は今後もしばらくの間続く」とコメントしています。
海上保安庁は、今回の調査により、噴火による影響が及ぶおそれがあるため、半径1.4海里以内の周辺海域警戒の航行警報により、付近航行船舶に注意を呼びかけています。また、新たに確認した西之島の南方約9キロメートルの変色水についても航行警報を発出し、付近航行船舶に注意を呼びかけています。