国際航空運送協会(IATA)は2020年2月5日(水)、2019年の世界における航空貨物需要を発表しました。これによると、供給量(有効貨物トンキロ:AFTK)は2.1%増となった一方、航空貨物輸送量(貨物トンキロ:FTK)は前年比3.3%減で、2012年以来初の減少を見せ、2009年の世界金融危機以来、最も貨物需要が低迷した年になりました。
世界貿易の成長の鈍化や製造集約型経済におけるGDPの低迷、また企業と消費者の信頼感の低下、輸出注文の減少などが2009年以来最悪水準となった理由だと説明しています。なお、2020年は回復に向かう兆しがあるとしつつ、新型コロナウイルス流行による長期的な影響に言及するには時期尚早とコメントしています。
地域別の実績では、輸送量でアフリカのみ前年比10.3%増と唯一の増加を見せた一方、その他のアジアア太平洋、ヨーロッパ、ラテンアメリカ、中東、北米で前年比を割り込みました。なお、シェアに関しては、アジア太平洋地域が34.6%とトップを維持、また北米は24.2%、ヨーロッパは23.7%、アフリカは1.8%、ラテンアメリカが2.8%と、わずかながら成長を見せています。なお、中東は13%を維持しています。