航空局、群馬県防災ヘリ墜落事案を受け空間識失調の危険性を周知

航空局、群馬県防災ヘリ墜落事案を受け空間識失調の危険性を周知

運輸安全委員会は2020年2月27日(木)、2018年8月に発生した群馬県防災航空隊ベル412ヘリコプターの墜落事故について、調査報告書を公表しました。この中で、捜索救難活動を実施するパイロットに空間識失調の危険性について注意喚起し、空間識失調に陥らないための予防策、離脱の対処策を周知するよう、国土交通大臣に勧告しています。

航空局はこの勧告を踏まえ、取り組みを発表しています。これを受け、捜索救難活動に関わる関係省庁などに対し、空間識失調の危険性と対応策に関する座学訓練、実機またはシミュレーターによる視界不良から離脱する実技訓練、視界不良での飛行や空間識失調の危険性の周知と対応策の徹底を求める文書を発出しました。

また、空間識失調の危険性と対応策に関する教材などを作成し、全国の主要空港で開催される安全講習会を通じ、対応策を周知する方針です。

群馬県防災航空隊の墜落事案は2018年8月10日(金)、群馬県境稜線トレイルでの救助活動に備えた危険箇所の調査と確認のため、群馬県前橋市下阿内町の群馬ヘリポートから離陸した機体番号(レジ)「JA200G」が、群馬県吾妻郡中之条町横手山の北東約2キロメートル付近の山の斜面に衝突し、搭乗者全員が亡くなりました。

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