三沢F-16の模擬弾落下事故、過度に計器集中で発生 訓練手順を再教育

三沢F-16の模擬弾落下事故、過度に計器集中で発生 訓練手順を再教育

ニュース画像 1枚目:三沢基地のF-16
© U.S. Air Force photo by Tech. Sgt. Chris Jacobs
三沢基地のF-16

アメリカ空軍は2020年4月12日(日)、三沢基地所属F-16による模擬弾落下事故の、調査結果を公表しました。これを受け、防衛省は対応を公表しています。

事故の概要は、2019年11月6日(水)18時37分頃、F-16が7機が夜間敵防空網制圧の訓練飛行中、その内の1機がレーザー誘導爆弾GBU-12模擬弾を投下した際、三沢対地射爆撃場から西に約4.8キロメートルの民有地に落下させたものです。

事故の原因は、パイロットに起因するもので、その他の要因によるものではありません。パイロットがコクピット内の計器に過度に集中することにより、周りの機体とのコミュニケーションが途絶えたこと、雲が射爆撃場内の標的を覆い隠していたこと、日没後の訓練で標的がよく見えない状況でパイロットが標的の特定、投下ポイントの指定を別の機体に委ねたことなどが挙げられています。

是正措置や再発防止として、事故調査報告書を踏まえ、アメリカ空軍三沢基地に所属するF-16の全てのパイロットに対して事故の教訓を共有し、あらためて同様の訓練について再教育が実施されました。

防衛省はこうした一連の説明を受けると同時に引き続き、アメリカ空軍に是正措置や再発防止策について確認し、地元自治体などへ説明をする方針です。青森県も、航空自衛隊三沢基地司令に対し、再発防止に万全の措置を講ずるよう口頭要請しました。

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