シンガポール航空、成田/シンガポール線で貨物搭載 客室搭載も実施へ

シンガポール航空、成田/シンガポール線で貨物搭載 客室搭載も実施へ

ニュース画像 1枚目:上海発シンガポール着で機内に搭載した客室内の様子
© Singapore Airlines
上海発シンガポール着で機内に搭載した客室内の様子

シンガポール航空は、保有する貨物専用機に加え、旅客機を使用した貨物専用便を運航しています。旅客機を使った定期便が減便され、機体の下部に設けられている貨物搭載エリアを活用したベリー便が大きく減り、これを補うための運航です。

貨物専用747-400Fの7機は、通常通りの貨物輸送として運航しています。さらに通常時はベリー便として電子部品などの航空貨物を輸送、さらに新型コロナウイルス(COVID-19)の影響による医薬品など喫緊の貨物需要が増加し、これに対応するため、旅客機も使用した貨物輸送を実施しています。

すでにシンガポール発着で成田線をはじめ、北京、 広州、上海、香港、ジャカルタ、ハノイ、ホーチミン、アムステルダム、バルセロナ、ロサンゼルス線などで、旅客機を使用した貨物専用便を運航しています。成田線は3月29日(日)から5月15日(金)まで、SQ637、SQ638便と、SQ11、SQ12便の26往復52便は貨物輸送だけで運航する計画です。

さらに、客室にも貨物を搭載した貨物専用便の運航もはじめています。客室には比較的小さな医療関係用品などの貨物を搭載し、貨物スペース不足の解消や高まる航空貨物の需要へ対応しています。客室への貨物搭載は、4月はじめにシンガポール当局から認可を得て、4月8日(水)の上海発シンガポール着のSQ833便を皮切りに実施しています。

シンガポール航空では、各種調査で評価の高い機内サービス、機内環境を維持する目的で、貨物搭載による汚れ、傷がつかないようシートに保護カバーを施し、貨物を客室に搭載しています。同社によると、この準備に6時間から8時間ほどが必要で、貨物専用機に比べると2倍から3倍の人員が必要となっています。

シンガポール航空グループではおよそ200機を保有するうち、現在は定期便として旅客機10機のみ利用しています。今後、医薬品など世界の貨物需要に対応するため、貨物専用機に加え、キャパシティが大きく、柔軟に貨物搭載に対応できる777-300、上海線で使用する787-10などの旅客機も活用する方針です。

※当初配信のタイトルを変更しました。お読みいただいた読者、関係者の皆さまにはご迷惑をおかけいたしました。(2020-04-30 15:00)

ニュースURL
メニューを開く