エア・カナダは2020年6月2日(火)、モントリオール発トロント行きのAC439便で、最後の767が旅客便としてのフライトを完了し、正式に退役を迎えました。767最後の旅客便を運航したのは機体番号(レジ)「C-FTCA」の767-300ERでした。
エア・カナダは1982年10月に767を導入して以来、これを主力機として運用しました。1号機の機体番号(レジ)「C-GAUB」は、1983年2月に大陸横断路線の運航を開始し、20年以上エア・カナダで活躍し、2005年に退役しています。
1982年から1996年まで、エア・カナダはさらに25機を保有し、1984年には大西洋を横断できる後続延長型の派生型も受領しています。2001年にエア・カナダがカナディアン航空と合併すると、さらに23機の767が追加されました。
また、2013年7月にレジャーブランドの「ルージュ」を立ち上げ、保有機4機のうち2機は767で、エディンバラ、ヴェネツィア、アテネ線に就航し、最終的に25機の767-300ERを活用し、主にヨーロッパと太陽が輝く中南米のデスティネーションへの路線を運航しました。エア・カナダは2020年5月、主力としていた残り5機の767の退役計画とともに、ルージュの767の退役も発表しています。
エア・カナダの767は1986年2月に、マイアミ/トロント間のAC915便で、カナダの航空会社として初めて、機内と地上間の電話サービスを提供し、その歴史に名を刻んでいます。