アトラス・エア、2020年最終利益予想は前年比2倍超 貨物が後押し

アトラス・エア、2020年最終利益予想は前年比2倍超 貨物が後押し

ニュース画像 1枚目:アトラス航空 747F
© Atlas Air Worldwide Holdings
アトラス航空 747F

航空貨物を主力事業とするアトラス・エア・ワールドワイド・ホールディングス(AAWW)は2020年8月6日(木)、2020年第2四半期(4〜6月)の純利益が7,890万ドル、前年同期比90.8%と発表しました。新型コロナウイルスの影響を考慮しつつ、現在の業績や市場動向を反映し、2020年通期の売上高は30億ドル(約3,200億円)強、最終利益は約7.5億ドル(約800億円)と予想しています。2019年の2倍超の最終利益を確保する見込みです。

グループの収益は予想を上回る着地でした。世界的に旅客便が運休し、貨物輸送スペースが不足したため、貨物専用機の需要が高まった結果であるとAAWWは説明しています。AAWWは、アメリカ軍向けに移動支援として旅客便の運航を継続していますが、この需要がやや減少した一方で、ACMI契約では大幅に運航を増やしました。

パンデミックの継続または悪化への対応として、スタッフの出張を大幅に削減するなど、コスト削減策を実施しています。流動性確保と財務体質の強化として、不要な資産の売却、給与支援プログラムへの参加などの対策も講じています。

AAWW傘下の航空会社であるアトラス航空、ポーラーエアカーゴ、サザン・エアは、いずれも貨物事業を中心としており、旅客事業の占める割合は比較的抑えられています。旅客で手がける事業はアトラス航空がアメリカ軍の人員輸送、ACMIと呼ばれる機材、運航乗務員、整備、保険コストを全て請け負いウェットリースする事業です。

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