アメリカで訓練中のT-38墜落、空自隊員と教官が死亡

アメリカで訓練中のT-38墜落、空自隊員と教官が死亡

ニュース画像 1枚目:コロンバス空軍基地でのT-38タロン
© U.S. Air Force photo by Airman Davis Donaldson
コロンバス空軍基地でのT-38タロン

アメリカ・アラバマ州のモンゴメリー・ダネリー・フィールド空港近くで2021年2月19日(金)17時30分ごろ、航空自衛隊の2等空尉が搭乗していたT-38タロンが墜落しました。同乗していたアメリカ空軍所属のパイロット教官の2名が亡くなりました。

墜落したT-38タロンは第14飛行訓練航空団隷下で、コロンバス空軍基地に配備されている第50飛行訓練隊「ストライキンスネーク」所属機とみられます。第50飛行訓練隊では、100時間超の座学、約70時間の地上訓練、さらにシミュレーターでの訓練とあわせ、T-38Cを使用した100時間近く、69ソーティで構成される訓練課程です。

報道によると、墜落場所はモンゴメリー空港の手前3キロメートル付近の林あたりだったと伝えられています。墜落に伴う民家等への被害はなかった模様です。アメリカ空軍はこの訓練飛行は、通常通りに実施されていたとのコメントも出しています。なお、この墜落を受け第50飛行訓練隊は飛行訓練を一時中止しました。また、アメリカ空軍は、事故調査を開始していますが、墜落原因は現時点で不明です。

T-38タロンはノースロップ、現在のノースロップ・グラマンが開発したジェット練習機です。アメリカ空軍は初期に導入したT-38Aを改修し、アビオニクスをアップグレードし、グラスコックピット化され、ヘッドアップディスプレイも搭載したT-38Cで訓練を実施しています。このT-38は、1961年の運用開始から60年近くになることから、T-Xプログラムとしてボーイングとサーブが提案した新たな高等練習機「T-7A レッドホーク」の開発が進められています。

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