ANA、羽田空港で初の自動走行実証実験 3月29日から5日間

ANA、羽田空港で初の自動走行実証実験 3月29日から5日間

ニュース画像 1枚目:新たに開発された自動運転トーイングトラクター「3TE25」
© ANA
新たに開発された自動運転トーイングトラクター「3TE25」

全日空(ANA)と豊田自動織機は2021年3月29日(月)から4月2日(金)の5日間、新たに開発した自動運転トーイングトラクターを使用し、貨物搬送を想定した実証実験を羽田空港の制限区域で初めて実施します。ANAは実証を通じ、大規模空港での運用面の課題を抽出し、10月には実運航便での試験運用を計画しています。

自動運転コースは、西貨物上屋から東側の407番スポットに向かい、再び西貨物上屋に戻る1周およそ3キロメートル(km)、時間にして15分程度です。使用する新たな自動運転トーイングトラクターは、取り扱い貨物が多く、走行条件の厳しい羽田空港での運用に対応するため、高精度な屋内外シームレス自動走行を実現する自己位置推定性能を有しています。

車両に搭載したカメラで撮影した路面画像と事前に作成した路面画像マップデータをマッチングし、 車両の位置・姿勢情報を取得する「路面パターンマッチング」、高精度衛星測位(GNSS)、特定条件でシステムが全ての運転タスクを実施する完全自動運転「3D LiDAR」の技術を採用しています。実験は、羽田空港制限区域の特定の走行環境条件を満たす限定された領域で、自動運行装置が運転操作の全部を代替するレベル3相当の自動運転で実施されます。

ANAと豊田自動織機は、2019年2月から九州佐賀国際空港と中部国際空港(セントレア)で、自動運転トーイングトラクターの実用化に向けた実証実験、試験運用を実施。羽田での実験は、多くの航空機や複数種の空港支援車両が混在する国内最大の飛行場でも、自動運転トーイングトラクターがスムーズ、かつ安全に走行できることを検証します。

なお、車両の安全性・デザイン性の観点から、豊田自動織機が開発した樹脂ウインドウをキャビン部分に採用し、軽量化も実現。けん引重量の増加や坂路走行にも対応できる走行性能の向上が実現しています。

期日: 2021/03/29 〜 2021/04/02
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