ルフトハンザドイツ航空のエアバスA350-900型機が、雲の上の気候情報を収集する機体に選定され、大規模な改修が始まりました。この任務にあたる機体は、愛称「エアフルト」と名付けられた機体番号(レジ)「D-AIXJ」です。
ルフトハンザ・グループは1994年から、気候研究のために複数の機材に特殊な観測機器を搭載しています。今回、ルフトハンザ・グループで最も燃費の良い機材A350-900が、同型機として世界で初めて観測機に選定され、「空飛ぶ研究室」として活躍します。
マルタにあるルフトハンザ・テクニーク格納庫では、機体腹部に複雑なエアインテークシステム設置に向けた改修が実施され、ヨーロッパの研究プロジェクト「CARIBIC」測定室の認証を受けました。
エアフルトは2021年末にミュンヘン発で、気候研究のためのフライトを開始する予定です。高度9~12キロメートル(km)の対流圏で、約100種類の微量ガス、エアロゾル、雲パラメータを収集・測定し、地球の将来の気候に対する予測力を高めるための気候研究に役立てられます。